ミニコラム

亜鉛ダイカストの金型設計から鋳造・仕上げ、組立まで一貫生産について

現在、亜鉛ダイカストの主な用途としては、家具金具、自動車部品、玩具、ロック部品、電子部品、医療機器部品などですが、これからはロボットから航空宇宙へとさらなる用途の拡大が見込まれています。
弊社の創業時も、8ミリビデオカセットの小さな部品などを手掛けていましたが、現在でも、プリンターなど最新の精密電子機器を亜鉛合金ダイカストで製造しております。
ここで改めて、亜鉛合金ダイカストの特徴についてお話しましょう。
ダイカストとは鋳造法の一種で、高温で溶かした亜鉛などの金属を金型に高圧で圧入して作る鋳造法です。特性として、

 

 1  高い引張り強さと耐衝撃性、硬度に優れている。

 2  融点が低く、流動性が良いので、鋳造性に優れている。
    ちなみに亜鉛の融点は約400℃。バリがでにくいため、後工程がほとんど不要です。
    また、複雑な形状でも容易に
鋳造でき、高度な肉薄化が可能となります。

 3  多様の表面処理が可能で外観も美しいことから、装飾や耐食目的で、
    様々な表面処理(メッキ、塗装など)に適している。

 4  金型寿命が100万ショットと長く、他のダイカストよりも製品1個当たりの金型費用が低く抑えられる。またリサイクル性が高い。


金型、鋳造、仕上げ、組立と、分社で取り組むところは多いのですが、弊社は金型設計から鋳造・仕上げ、組立までの一貫生産を強みとしています。これはクライアント企業様との打ち合わせ段階から、弊社も商品開発チームの一員として参加させていただき、弊社が持っております知恵と経験、社員のスキルを余すことなく披露しながら、部品の形状打ち合わせについて、提案などさせていただいているからです。ダイカストの特性を活かし、どんなに加工困難な極小部品でも生産を可能にすることが、弊社の強みとなっています。